コラム

V・ファーレン4連勝!
V・ファーレン8月の戦い。
今回は心臓にちょっとは悪くない勝ち方だったと思います。
何よりもオウンゴールで先制されてから、前半のうちに追いつけたのが大きかった。
前半は戦術がはまってなかったのか、相手に圧倒される展開が続きました。ぼちぼち押し込まれる展開で、危ないなぁと思っていたところにゴール前のごちゃごちゃした状況の中からクリアボールがDFの胸にあたってそのままゴールに吸い込まれてしまいました。
時々はV・ファーレンも押し込んで惜しい場面を作り続けていましたが、なかなかゴールまでは結び付かず。
このままリードされた展開でハーフタイムはやだなぁと思っていたところ、澤田選手のインターセプトからエジガル選手、澤田選手ときてシュート!キーパーがはじいたこぼれ球に反応していた山口蛍選手が同点ゴールを決めました。
あれは大きなプレーであったと思います。
今回の試合では、マルチボールシステムの変更が目につきました。今まではボールボーイたちがボールを持っていたのですが、昨日はピッチサイドにボールが10個くらい置かれていました。
タッチラインを割ると、置かれたボールを選手がパッと取ってすぐスローイン。
タッチラインを割ったボールが転々とするのを目で追っていると、別のところから別のボールをスローインしてて展開を見失うことがありました。
ピッチ上でもV・ファーレンの選手も同様だったように思いました。一方で藤枝の選手たちはこの新しいシステムをうまく利用していて「どっちのホームなんだ!」ってちょっと思ったりしていました。
後半からはV・ファーレンの選手もだいぶ馴染んでいたように思います。
後半は打って変わってV・ファーレンの一方的な展開になりました。一つは藤枝の選手たちの足が止まったことが大きかったかと。高木監督のコメントでもハーフタイムでの修正でだいぶ後半は良くなりましたと言われていましたが、最終局面での決定力に欠けており、あと少しが遠い展開。どのシュートもゴールの上を通過する宇宙開発機構状態。
なかなかゴールの枠に納められないエジガル選手が交代してすぐに笠柳翼選手の鬼クロスをゴール前に詰めていたマテウス・ジェズス選手が決め切り勝ち越し!
時々危ないシーンがありながらも同点ゴールを決めた山口蛍選手が最終ラインに入って守備にいそしみ、何とか勝ち切りました。
エジガル選手は最近はなかなかスタメンでの起用も少なく、昨日の試合でもなかなか難しかったとは思いますが、本当にあと少し嚙み合えば何点でも取れそうなくらい位置取りもシュートの威力もよかったように思いました。このまま起用が続けばいつか重要な局面で大仕事してくれそうな予感。
しかし、特筆すべきは山口蛍キャプテンでしょう。V・ファーレン春の大失速の時は山口キャプテンが怪我でいなかったんですよね。重要な局面におけるさりげない動きがとんでもなく貴重だったりします。昨日の試合でもDFの選手が攻めあがった場面では最終ラインの真ん中に入っていい動きをしていました。GKの後藤選手をはじめとした守備陣の安定化は高木体制に替わってからの最重要課題であったと思いましたが、それは完全に達成されているように思います。
MOMに選ばれた時に山口選手が「守備陣にももっと目を向けてほしい」と言われていましたが、本当に最近は目を向けたくなるくらいいい動きをしていると思います。江川選手なんか、初めて見たときも、先週も、昨日も、「あぁJ1ではこんなに激しいディフェンスが標準なのか」と思わせてくれるような強さがあります。相手が弾き飛んでいくもんね。
これからTEPPENにむけて正念場、V・ファーレンの飛躍に期待したい、やっぱり1回はタイトルを取って昇格したいよね、期待しています高木監督!