コラム

V・ファーレン勝ちました(vs 熊本)

先週末は学会があり、土曜日をお休みさせていただきました。

受診しようと思った患者さんにはご迷惑をおかけいたしましたが、医学について、刺激的な話をいろいろと聞くことができました。

 

オートファジー。

人間の老化にかかわる機能です。ヒトはオートファジーによって生かされている。

オートファジーの最先端を走る大阪大学 吉森保先生の話で一番面白かったのは、以前に吉森先生が中学生が相手の講義で「オートファジーって知ってる人手を挙げて」と尋ねたら、男の子が10人くらい手を挙げた。なぜか?少年ジャンプの人気漫画の中でオートファジーが出てたので男の子が知ってたという話でした。

研究者の世界ではインパクトファクターが重要視されます。あの人はインパクトファクター1000以上あるらしいよとか、この間インパクトファクター5以上ある雑誌に論文が載ったよ!とかそういう話になるのですが、そういう意味では少年ジャンプのインパクトファクターはすさまじいパワーがありますね。インパクトファクターが1000あっても一般人は誰も知らないけど、少年ジャンプで1回話題になれば、もう日本全国津々浦々の少年たちが知ってる。

何を聞いてたのかオレはというような話題ですが。。。

 

日曜日は東京に移動してカルテットを楽しんできました。シューベルトの弦楽四重奏14番「死と乙女」。非常に難解で聴いてても大変そうだなーと思うような曲ですが、とても楽しく合奏することができました。

帰りの飛行機内でボーっと過ごしていたら目の前の若者(たぶん学生さんかな)が、持ち上げきれず悪戦苦闘していた隣の女性の大きなキャリーケースをサッと持ち上げて棚に入れてあげてました。かっこいい!そのさりげなさに日本の若者素晴らしいと思ったりしております。

 

さて、本題。

 

V・ファーレン、なかなかうまくいきそうでうまくいかず、あと一歩という感じでしたが、なんと下平監督の解任と後任に高木CROの就任が決定しました!

日曜日の熊本戦がその復帰第一弾だったわけですが、3-1での勝利!素晴らしい!

 

まぁ、熊本は前線からプレスをかけてくるチームではないので、V・ファーレンとしてはスペースも十分にありボールを自由に回すことができたので自分たちの戦術を思う存分発揮できたのではないかと思います。今年の開幕戦ピースタでのゲームでも熊本相手に4-2で勝利していたわけですが、実はその時点で今シーズンの苦戦は予想できるものでした。

なぜか?ボール回しの場所が自陣ゴールに近すぎたからです。

マイボールの際のボール回しがゴールに近すぎて相手がハイプレスできた際にすぐにキーパーに戻す、キーパーからロングキックは全くなかったので、どんどん相手のプレスが強くなり、ゴール近くでボールを奪われそのまま失点という流れが今年の前半はずっと続いていました。試合開始まもなくは特に低い位置でボールを回すので、ボールを奪われた瞬間に失点というシーンが多かったです。最近までずっと同じような展開でした。

もっとどんどん前線にパスを供給すればいいのにと思うけど、終了間際にならないとそれをしない、なんでだろう?とずっと疑問に思っていました。前線に2枚あたりに強い選手(ファンマやマテウス・ジェズス)がいるので、そこに当てていけば、ルーズボールを増山君やマルコス・ギリェルメのような足の速い選手が動き回って足元も生きてくるのではないかと。素人考えですけどね。

最近はキーパーからのロングキックやDFから素早いパス回しでの前線への展開などがたくさん見られるようになっていましたが、あと一歩のところで点に結びつかず勝ちきれない展開が多かったですね。今回の監督交代はチームに変化をもたらすための監督交代だったのかなと思いますが、この先高木さんが監督を退任するときにはどうかフロントでもどこでもいいのでV・ファーレンの中に残ってほしいなと思っているところです。長崎出身でV・ファーレンに与えてきた影響は計り知れないと思う。そういう人を大事にできるチームであってほしい。

もちろん、今回下平監督は、前監督の借金か借入か知らん外人監督の不義理を拾う大変な形で監督に就任していただいて、ピーススタジアムでV・ファーレンを率いる最初の監督になってくれたわけですが、その戦術も前監督とは違ってわかりやすく、わくわくするゲームを展開してくれていたと思います。最後まで下平監督で今年はJ1上がれなくてもそれはしょうがないかと思っていた部分もありました。ファン感謝祭でハッスルしすぎてアキレス腱を断裂したりと、大変なこともありましたが大ファンでした。一緒にJ1行きたかったなぁというのが正直なところですが、またどこかで次は敵としてまみえる可能性が高いのではないかと思います。ますますの活躍を祈念しているところです。

 

下平監督が解任されてしまい、とても残念ですが、後任がアジアの大砲高木琢也監督ということで、J1に上がったときの監督さんですね。あのときは奇跡的な勢いがあってJ1までストレートインしたシーズンでした。最終盤、グランパスとのトラスタ決戦はあんなにサポーターがいたんだ!と思ってしまうくらいトラスタが埋まり、本当に興奮しましたね、僕は行ってないけど。

J1に上がり、目標はAFC!とぶち上げてましたが、残念ながら1年でJ2に逆戻りしてしまい、それと同時に高木監督は解任されてしまいました。

高木監督はその後、大宮アルディージャの監督に就任されます。ファンマも一緒についていっちゃいました。

私がトラスタ時代に唯一見たV・ファーレンの試合は高木監督率いる大宮アルディージャとの一戦でした。高木監督が見たいという嫁の希望に乗っかったもの。結果はファンマのヘディングシュートによる1点を守り切った大宮アルディージャが長崎0-1大宮で勝利。嫁が高木さんファンだったため、何とも言えない気持ちになりながら帰ったのでした。その後もV・ファーレンはアビスパにいたファンマにもゴールを決められて負けてます、多分。

時は過ぎ2025年、下平監督の後を継いだ高木新監督のもと、やはり試合を決めた2点目をもぎ取ったのはまたファンマ!もう、長崎に残ってくれてて本当にありがとう!

 

前回の高木監督の時代と比べると、環境は激変しました。再びJ1へという機運は高まっていると思います。高木監督2度目の初陣となった先日の熊本戦はボール回しのポジションも悪くなく、適度にボールも前に運べていたと思います。スコアは3-1でクリーンシートとはなりませんでしたが、完全に崩されて取られた開幕戦の2点とは異なり、コーナーキックがたまたまバウンドして入ったものでした。格段にディフェンスのクオリティは上がっていると感じました。

今後については、J2のチームは基本ハイプレスでくるチームが多いので、そういうチームに対してどのようにMF、FW陣がボールを引き出せるか、また面白いところにボールをフィードできるか?というところがポイントになってくるでしょう。最終的な局面の決定力もさらにアップしていきたい。松澤海斗選手が退団ということになりましたが、その穴を感じさせないだけの陣容はあると思います。増山選手やギリェルメ選手、笠柳選手などまだまだうずうずしている選手も多い。

ここからが正念場。できることならここから全部勝ってJ1ストレートインを目指してほしいものですし、できるだけの戦力はあるでしょう。頑張れV・ファーレン。

 

 

もう一点、先日ピースタで行われたJ2大宮との一戦。結果的に3-3の引き分けで下平監督の解任につながってしまったわけですが、あの試合は素晴らしかったと思う。今まで見た中で一番感動的な試合だった。新加入(おかえり!)の江川選手を筆頭に当たり負けしない強いディフェンスも見ててよかったし、何度もゴールに迫るFW陣も鬼気迫るものがあったと思う。増山選手の強いシュート、ファンマ選手の執念のゴール。なんといってもスタジアムのすさまじい一体感。最後15分の「入れろ!」コールは、もしアウェイチームだったら泣くかもしれないと思うくらい圧が強かったと思う。こんなスタジアムで試合を観戦できる幸せ。できるなら、最後J1昇格を決めて笑顔で終わりたいですね。

あ、試合終了後、大宮の選手がセンターサークルから四方にお礼のお辞儀をしていたのもよかったです。大宮の選手たちもすごいいいプレーをしていたと思うし、だからこそ長崎サポーターからも惜しみない拍手が送られていました。今までそんなことしてるチームはなかったので新鮮に感じましたし、好感が持てました。レッドブルに買収されてどうなんだろうと思ったけど、いいチームになってるみたいですね。ツイッターではおもろい動画もありましたし。リアルゴールド配るとか、どんだけ煽ってんだよって。「ゴール裏に屋根がついてていいなと思った者」って確かに雨すごかったもんなー(笑)。

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